PHILOSOPHY 技研の想い

素敵な貴方に出会い、いつも一緒にいたい…それが技研オートファクトリーの願いです。

バイクショップは、お客様のご要望にお応えするため、多くのメーカーの製品を取り扱っています。ところが、近年のバイクに対する環境の変化、各メーカーの製品技術の高度化・ネット時代に象徴される情報の氾濫・取引形態のハイテク化などにより、すべてのメーカー製品とサービスをお届けすることは、もはや困難な状況になりつつあるのです。

技研オートファクトリーでは、創業当時より1メーカーに徹してきました。これは、バイク業界ではありえないことでしたが、創業期にまったくバイクのことがわからず、ひとつのメーカーだけでも右往左往した経験から行ってきたことです。何のとりえもない小さなショップが、お客様にご満足いただくにはどうあるべきかを考えた結果だったのです。

この、せめてひとつぐらい競争力をもつ、しっかりとした形ができないかという思いは、
当店が展開するホンダ専門店としての追求となりました。
「オンリーワンショップ」として、ホンダ製品の販売のみならず、品質維持管理の充実、サービス体制の迅速化、お客様のバイクの独自管理システムなどにより、さらに高度な専門ショップをめざし、日々努力改善をしております。

夢の実現への挑戦

夢の実現への挑戦

一般的には、サービスという行為をお客様にご満足いただくのは、なかなか大変なことです。技研オートファクトリーの理念は、私、代表の竹下初義が一人で始めた創業時が原点。当時は裏通りの今とは別の場所で、妻と二人、四輪修理専門店として「工具箱」ひとつで夢の実現に挑みました。

しかしながら現実は厳しく、お客様らしき人の来店は期待できぬ日々でした。
いよいよ今月末で、いや来週で閉店と、自らの無謀さに対する後悔と挫折との葛藤。不安がる妻には、なんとしてでも安心させ希望を持たせたい。なにぶん資金の乏しい技研では、当時ガソリン代すらことかく状況でした。妻には、表向きお客様のところへ営業という大義名分でカッコよく出て行き、あまり動き回ると次のガソリン代に困るため、近くの公園で時を待ち、そして店に帰り、妻には近いうち仕事が入ると…。

創業時はそのような日々が続きました。そんな折、出先から帰ったときに妻の嬉しそうな顔が目に入ったのです。なにやら、初めてのお客様らしき方がホンダシビックで来店されたと。今日は仕事に出るため、3日後に改めて来店されるとのこと…。そうなると、3日後のご来店のみが支えで、ただひたすらその日を、まるで「いとおしい恋人」に待ち続けたのです。いよいよその日がきて、朝から首を長くして、そのシビックのお客様が本当にこられるのかと、半信半疑で待つのみでした。

すると、お昼過ぎに待望のお客様が来店されました。お伺いすると、エンジン付近での異音が気になるとおっしゃいます。マフラー系の音と判断し、すぐにその場で適切な措置をさせていただくとともに、その他の消耗及び近いうち発生するであろう不良箇所の構造説明をいたしました。なにぶん、純粋な技術者のいうことで、そこには、営業というか商売の気配はまったく感じられなかったと思われます。

正直なところ、私に営業経験はまったくありません。
「妙な頼りなさ…」その部分にお客様はなにかを感じてくださったのだと、今にしては思います。
その後の当店が、二輪ショップへと変身していきますが、悲しいことにこれまた販売のノウハウがまったくなかったのです。それどころか、二輪業界のこと・肝心の資金・設備・経理・税務・保険・取引先・銀行…気がつけば、当然というべきものがなにもないという現実に、初めて打ちのめされ、閉店を覚悟しました。そんないよいよかというとき、先ほどのお客様方の力強いあと押しに支えられて、現在の「技研オートファクトリー」となったのです。一般的な店・客の関係はそこにはまったく存在せず、ただひたすら同じ方向に向かって、お客様方と一緒に理想のショップの実現化へと邁進しました。

いつも一緒、素敵な貴方と

今にして思えばおかしな話しですが、毎日来店されるお客様に、売り上げは?利益は?販売台数は?と、まるで自分の店のように気にされ、激励され、こちらの顔色によっては、お客様方がごもっともな理屈をならべて順番に何台も定価でバイクをご購入。こちらも申し訳なく、わずかながらの値引きをさせていただくと、「客だと勘違いするな」とお叱りをうけ、喜んで乗り換えてくださるという異常事態でした。すべて当時のお客様やいろいろな方々の「魔法のちから」で中途半端だった技研の今があります。

そして、生まれた理念が、

いつも一緒、素敵な貴方と

技研オートファクトリーのすべての考え方はここに始まります。
この理念を持って、創業から数多くの「素敵な貴方」と出会ってきました。